里山の宝物を歩く

加茂市七谷地区の小乙川沿いには、まるで物語の中に迷い込んだような景色が広がっています。鉛鉱山の跡や一枚岩の谷、春にはブナ林とユキツバキが美しく咲き誇ります。雪渓を越えて見えてくるその風景は、誰にも教えたくないほどの秘密の場所。しかし、私はあえて言います。「加茂の宝物」だと。

この地域に根を張り、土木技術者として自然と向き合い続けてきた私にはわかります。地域資源は使ってこそ輝くのです。観光地では味わえない本物の体験が、ここにはあります。お母さん、ぜひお子さんと一緒にこの道を歩いてください。スマホでは伝わらない、五感で感じる自然がここにあります。

自然と共に生きる建設業。それは、地域の未来をつくる仕事でもあります。子どもたちに「かっこいい」と言われる仕事にする。その一歩も、この里山散策なのです。

ふかふか落ち葉のブナの森