本に埋もれる冬の夜 「買う」と「読む」のいたちごっこ

冬の夜、家に帰って本の背表紙がずらっと並んでいるのを見ると、なぜかホッとします。 ただ本に囲まれているだけで、乱れた心の呼吸が整っていく感じ。私は昔から、そんなタイプです。

自分でも面白いなと思うのですが、洋服に1万円使うのは「うーん」と悩むのに、本屋さんでの1万円は、気づいたらレジに並んでいます(笑)。 古本屋さんを巡って「あ、この一冊はここで私を待っていたんだな」と運命を感じるのも好きですし、図書館の静けさも大好きです。

でも現実は、家に本がどんどん溜まっていきます。 電子書籍も使っているのに、雑誌や紙の本は増える一方。「読む時間」は有限なのに、「買う勢い」だけは無限なんですよね。

ふと、これは現場の管理にも通じるなと思いました。 道具や資材も、「あると安心」だからとついつい増やしがちです。 でも、本当に大切なのは「数を持っていること」ではなく、「必要なときに、必要なものが、すぐ使える状態にあること」。

本もきっと同じで、好きだからこそ、ちゃんと向き合う「断捨離」が必要なのかもしれません。 手放すのは寂しいけれど、数を絞ることで、残した一冊がもっと光るような気もします。

今日も本棚の前で「どれを残そうか」と迷いながら。 未来の自分が読み返して笑えるように、少しだけ整えてみようと思います。

― 堀内大祐(株式会社堀内組 代表取締役社長)

大人文庫も作りたい