静かな事務所と一冊の手帳 デジタル時代だからこそ、手で書く意味

「お疲れ様でした〜」 就業時間を過ぎた事務所。帰宅する社員一人ひとりに声をかけ、見送ります。 扉が閉まり、フロアが静寂に包まれると、ようやく私の時間の始まりです。

残務を整理しながら、頭の中も一緒に片づけていく。 今日あった出来事、明日の予定、ふと思いついたアイデア。 それらを手帳やスマホのメモに、思いつくまま投げ込んでいきます。

新しい年を迎え、手帳も新調しました。 気づけばもう何年も、同じシリーズを使い続けています。 スケジュール管理にはスマホやパソコンも使いますが、やっぱりこの手帳だけは手放せません。

A5サイズで、1日1ページ書き込めるタイプ。 正直、カバンに入れると厚くて重たいです(笑)。 でも、紙のページをめくる感触や、ペン先から伝わる確かな手応えが好きなんです。

これは、建設の仕事にも通じる気がします。 私たちの仕事も、やっぱり「手」や「体」で覚えることが多い。 現場で見て、触れて、肌で感じて、少しずつ自分のものになっていく。

キーボードで打った文字よりも、手書きの文字には、その日の感情や迷いまでそのまま残る気がします。 デジタルが進む便利な時代だからこそ、こうしたアナログの良さも大切にしたい。 人が育つ仕事だからこそ、じっくりと考える時間を持ちたい。

静かな事務所で開く一冊の手帳が、そんな大切なことを教えてくれます。

― 堀内大祐(株式会社堀内組 代表取締役社長)

去年の手帳と今年の手帳