春の再スタート 体の声を聞くことも、大切な「技術」

ようやく、春の柔らかな暖かさが届くようになりました。 冬の間、雪に阻まれて休んでいたランニングを、そっと再開。久しぶりの感触を確かめています。

まずは短い距離を、ゆっくりとしたペースで。 膝さんに調子を尋ね、足首さんに声をかけ、股関節さんに挨拶し、アキレスさんに相談する……。 「よし、今日も大丈夫そうだな」 そんな風に、自分の体と対話しながらの一歩一歩です。

若い頃なら、多少の違和感など勢いで押し切れたかもしれません。しかし、今は違います。少しでも「おや?」と思えば、迷わずブレーキをかける。無理をしないこと、自分の限界を正しく知ることは、経験を重ねてたどり着いた一つの「技術」なのだと感じています。

建設の現場も、本質は同じです。 コンクリートを打ち、巨大な重機を動かす力強い仕事ですが、それを動かしているのは他ならぬ「人」です。無理な工期や過度な負担は、必ずどこかにひずみを生みます。だからこそ、日々の点検と、現場の「声」に耳を傾ける対話が欠かせません。

歳を重ねてあちこちが悲鳴をあげるのは、それだけこれまで一生懸命に頑張ってきた証。 焦らず、誰かと比べず、今の自分に最適なペースで。

仕事も人生も、長く、健やかに続けていくコツは、きっとここにあるのだと思います。

― 堀内大祐(株式会社堀内組 代表取締役社長)

ひとかけの残雪 春の訪れを感じます