3.11を忘れない あの日の「揺れ」を、地域の「守り」に

2011年3月11日、金曜日の夕方。 三条振興局での打ち合わせを終え、加茂市役所へ向かって車を走らせていたとき、私はなんとも不思議な感覚に襲われました。

ハンドルをしっかり握っているはずなのに、どうしても真っ直ぐ進めない。まるでひどく酔ってしまったような、ふわふわとした感覚。おかしいと思い、反射的に路肩に車を停めました。 その瞬間、すべてを理解しました。

地震です。 目の前にある加茂市役所の大きな建物が、まるで生き物のようにグラングランと大きく揺れていました。

急いで会社へ戻り、まずは社員全員の無事を確認。すぐさま二人一組のペアを編成し、道路や河川の緊急パトロールへと向かわせました。 幸い、私たちの地域では通行に支障が出るほどの被害はありませんでしたが、会社に戻ってテレビをつけたとき、そこに映し出されていたのは、信じがたい光景でした。

津波が、何世代にもわたって耕されてきた農地を、人々の暮らしが詰まった街を、容赦なく飲み込んでいく映像。 私たちもすぐに寄付や物資を送り、その後は現地へボランティアとして通いました。またこちらへ避難してきた方々への支援。微力ながらも寄り添わせていただきました。

あれから、15年。 時間がどれほど経過しても、あの日目にした光景、あの時感じた無力感と使命感は、決して忘れることができません。

災害は、いつ、どこで起きるかわからない。 だからこそ、日頃から備え、支え合い、地域を守り抜く力を育てていく。 それは、私たち建設業が担うべき、最も根源的で大切な役割の一つだと確信しています。

未来の安心のために。 あの日を、私たちはこれからも忘れずに歩み続けます。

― 堀内大祐(株式会社堀内組 代表取締役社長)

あの日も咲いていた白梅